匠のコラムColumn

戸建て住宅購入において、火災保険は基本中の基本ともいえる重要な保険です。この保険は「火災」という名称から火事に対する補償がメインと思われがちですが、実際には自然災害やその他の損害もカバーする場合があります。
住宅ローンは、借りたお金を長期間にわたって分割して返済する仕組みです。通常、返済期間は20年から35年と長く設定されており、毎月決まった額を返済していきます。
本章では、火災保険の仕組みや補償内容、選び方について詳しく解説します。

火災保険の基本的な仕組み

火災保険は、住宅やその付帯設備が火災や自然災害などで被害を受けた場合に損害を補償する保険です。一般的には建物部分と家財部分を対象とします。

(1) 補償対象
・建物:住宅本体や付帯設備(車庫、門、塀など)
・家財:家具、家電、衣類など住宅内の生活用品

(2) 補償範囲
火災保険で補償される主なリスクは次のとおりです
・火災:住宅や家財が火事で損害を受けた場合
・風災:台風や強風、竜巻による損害
・水災:豪雨による浸水や土砂災害(補償内容に含まれる場合と含まれない場合がある)
・盗難:泥棒による家財の損失(家財保険の範囲)
• 破裂・爆発:ガス漏れなどによる損害
補償範囲は契約内容によって異なるため、事前にしっかり確認することが必要です。

火災保険の選び方

(1) 自宅の条件を考慮する
自宅の所在地や構造によって火災保険の保険料や必要な補償内容は大きく変わります。
・立地条件:ハザードマップを確認して水災や風災のリスクが高い地域かどうかを確認します。
・建物の構造:耐火建築物(RC造や鉄骨造)と木造住宅では、保険料に差が出る場合があります。

(2) 補償内容を比較する
保険商品によって補償内容が異なります。具体的には以下を比較しましょう
・風災や水災が補償範囲に含まれているか
・地震保険とのセット契約が可能か
・免責金額(自己負担額)がいくらか

(3) 保険金額の設定
火災保険の保険金額は、建物の「評価額」や家財の「時価額」に基づきます。
・建物の評価額:新築価格ではなく、再建費用や現在の時価を基準に設定します
・家財の評価額:持っている家財の総額をリストアップし、適切な金額を設定します

(4) 長期契約のメリットを活用
火災保険は1年契約だけでなく、5年や10年といった長期契約が可能です。長期契約の方が1年ごとの契約より保険料が割安になるケースが多いため、ライフプランに応じて選ぶのがおすすめです。

火災保険の注意点と最新情報

(1) 水災補償の有無
近年、豪雨による洪水被害が増加しており、水災補償の重要性が高まっています。ただし、保険商品によっては水災補償がオプション扱いとなっている場合があります。特にハザードマップでリスクが高い地域に住んでいる場合、水災補償の有無をしっかり確認しましょう。

(2) 免責金額の設定
火災保険には免責金額(自己負担額)が設定されている場合があります。免責金額が高いほど保険料は安くなりますが、被害が軽微な場合は保険金を請求できないケースもあります。家庭のリスク許容度に応じて適切な免責金額を設定しましょう。

(3) 自然災害の増加と保険料の上昇
近年、自然災害の増加により保険料が上昇する傾向があります。そのため、契約時には現在の保険料だけでなく、将来の負担も考慮することが必要です。

火災保険を選ぶ際のポイント

・自分の住まいのリスク(火災、風災、水災など)をしっかり評価する
・家財も補償対象に含めるかどうかを検討する
・地震保険とのセット契約が必要かを考える
・各保険会社の補償内容や保険料を比較し、自分の生活に合ったプランを選ぶ     

まとめ

火災保険は、万が一の災害に備えて住宅を守るための強力な手段です。適切な保険を選ぶためには、自宅の条件や家計の状況をよく理解し、補償内容を慎重に検討することが大切です。
特に水災や風災などの自然災害に対するリスク評価を怠らないようにしましょう。
次回は、火災保険とセットで考えるべき「地震保険の重要性と補償内容」について詳しく解説します。

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