匠のコラムColumn

木造住宅について 2024.12.19 家づくり

木造で家を建てることは、温かみのある雰囲気や自然素材の魅力を活かせる事で人気があります。

木造住宅のメリット

1.デザインの自由度
木材は加工しやすく、カスタマイズが容易です。伝統的な和風住宅からモダンなデザインまで対応可能です。

2.快適な住環境
木材は断熱性が高く、夏は涼しく冬は暖かい空間を実現します。
調湿効果があり、湿気を吸収・放出することで室内環境を整えます。

3.環境にやさしい
木材は再生可能な資源で、二酸化炭素の吸収効果も期待できます。

4.地震に強い
日本では、木造の建物は地震の揺れを吸収しやすい構造が特徴です。適切な耐震設計が施されていれば安全性は高いです。

建築方法の選択肢

1.在来工法(軸組工法)
柱や梁を使い、柔軟な設計が可能。
リフォームがしやすい。

2.ツーバイフォー工法(枠組壁工法)
壁で建物を支える工法。
気密性や断熱性が高い。

3.ログハウス
丸太を積み上げる工法で独特の風合い。
主に別荘や自然環境に建てる場合に選ばれます。

オススメの木材

•杉: 軽量で加工しやすい。調湿性が高い。
•檜(ヒノキ): 耐久性があり、抗菌効果がある。
•松: 堅さがあり、耐久性に優れる。

【天然乾燥木材とは】
天然乾燥木材とは、人工的な乾燥設備を使わず、自然の環境下で木材を乾燥させたものを指します。この方法は、切り出された木材を一定期間風通しの良い場所に置き、自然の風や太陽の力を利用して木材内の水分を徐々に取り除くものです。伝統的な手法として古くから使われており、現代でも特定の用途や品質を求める際に選ばれます。

【特徴】
ゆっくりとした乾燥
自然環境に依存するため、乾燥に数ヶ月から数年を要します。これにより、木材内部の応力が均等に解放され、割れや反りが少なくなると言われています。

自然な風合い
木材本来の質感や色合いが保たれ、建築材や家具材としての風合いが良いのが特徴です。

コストが比較的安い
機械や高エネルギーを必要としないため、コストは抑えられる傾向があります。

含水率の制御が難しい
天然乾燥では含水率が天候や季節に影響を受けやすく、人工乾燥ほど正確に管理することが難しい場合があります。

【メリットとデメリット】
・自然な仕上がりと風合い、時間がかかる
・割れや反りが抑えられる、含水率の管理が難しい
・環境に優しい(エネルギー不要)、気候条件による影響を受けやすい

【用途】
伝統建築
日本の神社仏閣や民家の建築において、天然乾燥木材が重宝されます。

家具製作
高級家具や工芸品では、木材本来の風合いを求めて天然乾燥木材が使用されることが多いです。

楽器
弦楽器やピアノなど、音響特性を重要視する場合にも選ばれます。

【天然乾燥と人工乾燥の違い】
人工乾燥は乾燥室や高温設備を用いて短期間で水分を除去しますが、乾燥過程で木材内部に応力が生じ、反りや割れが発生しやすくなる場合があります。
天然乾燥は時間をかけるため、木材の品質に優れた安定性が得られますが、大量生産には向きません。
天然乾燥木材は、木材を活かした建築や製品において重要な役割を果たします。伝統的な価値観や木材の自然美を重視する方にとって、理想的な選択肢です。

手順の流れ

1.要望の整理
必要な部屋数、デザイン、予算を明確化

2.設計・工務店選び
信頼できる設計士や工務店を選ぶ

3.地盤調査と基礎工事
地震に備えた適切な基礎工事を行う

4.上棟(建て方)
柱や梁を組み立てる作業。工期の一つの山場

5.仕上げ工事
内装、外装、設備工事を行う

6.完成・引き渡し

木造住宅は、日本の文化や気候に適した住まい方の一つです。
木造で新築を建てる際には、多くの注意点があります。計画段階から建築後のメンテナンスまで、以下のポイントを押さえておくとスムーズに進められます。          

計画段階での注意点

1.土地選び
・地盤の強度を確認するために、地盤調査を実施。弱い地盤だと建物の傾きや沈下が起こる可能性があります。
・日当たりや風通し、近隣環境(学校やスーパーの距離、交通の利便性など)を確認。

2.予算計画
建築費以外にも、地盤改良費・外構費・諸費用(登記費用、税金など)が必要です。全体予算を明確に。坪単価は各社によって基準が異なります。坪単価を聞く際は、含まれているもの、含まれていないものを明確にしておきましょう。でないと、後からこれもあれもオプションとなって最終的に予算オーバーをしたという話も多いです。

3.工務店の選定
・実績が豊富で信頼できる業者を選ぶ。過去の施工例を確認し、アフターサポートがしっかりしているかもチェック。
・自分の要望を正確に伝え、図面や仕様書をきちんと確認。
・完成見学会はもちろん現場見学(構造見学)、会社見学、月日の経った家の見学なども行かれると良いです。

設計段階での注意点

1.耐震性
・日本は地震が多いため、耐震等級2~3を目指す設計を推奨。
・柱や梁の配置をバランスよく設計し、揺れに強い構造に。

2.断熱性と気密性
・冬の寒さや夏の暑さを快適に過ごすため、断熱材の種類や窓の性能(トリプルガラス、樹脂サッシがおススメ)に注意。
・設計段階で気密性を意識すると冷暖房効率が上がり、省エネ効果が期待できます。

3.間取りと動線
・家族のライフスタイルに合った間取りを設計。特に家族が集まる場所や使用頻度の多い場所キッチン、リビング、浴室などの動線を重視。施工例などで間取りと写真と確認するのも良いです。
・将来を見据えた可変性のある間取り(子どもが独立後や高齢になった時の動線など)を検討。

4.自然素材の選定
・使用する木材の種類や品質を確認。無垢材は調湿性が高く快適ですが、反りや割れが発生することもあります。乾燥方法や施工方法によって軽減されます。
・使用場所により、防腐・防蟻処理された木材を選ぶと耐久性が向上。(ウッドデッキや外部に使用するものは防腐・防蟻処理がされたものを使うと長持ちします。

木造新築の成功ポイント

•コミュニケーションを大切に
工務店や職人さんとのやり取りは密に行い、要望や疑問点を早めに解決する。
•長期視点でのプランニング
家族の成長や生活の変化を想定し、将来も快適に暮らせる家づくりを目指す。

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