九州大学との10年以上にわたる共同研究の下開発された「ミューダムZ」
ミューダムZ
ミューダムは「金属流動(※)」を利用して、地震による振動エネルギーを熱エネルギーに変換する画期的な制震ダンパーです。従来のダンパーとは異なり、温度変化や速度変化の影響を受けず、一定の性能を発揮します。九州大学との10年以上にわたる共同研究を経て製品化されました。
※金属流動……アルミと鋼材を強く押し付けたまま滑らそうとすると、界面は焼き付き、アルミ本体で流動を起こす現象のこと。
ミューダムは、内鋼管と外鋼管が刀と鞘のように二重構造になっていて、スライドできる筋交いです。そのスライド部分にボルトで強く締め付けたアルミ板を仕込んでおり、地震時に伸び縮みをして摩擦し、そこで金属流動という現象が起きます。一般的な摩擦は接触面で滑り、摩耗し、粉がポロポロ落ちて滑りの抵抗力が低下しますが、金属流動はそれが一切なく、ほとんど抵抗力が低下しません。この抵抗力で地震エネルギーが熱エネルギーに変換され、揺れを減らします。
「ミューダムZ」の特徴
-
特徴1・・・幅広い適用範囲 ほとんどの架構で採用できるように、幅広い適用範囲(W900~1,000mm、H2,400~2,925mm)で大臣認定申請を予定しています。
-
特徴2・・・超軽量、わずか12kg 揺れ幅を85%低減させる制震性能を有するミューダムZですが、重量12kgで、一人でも軽々と搬入・施行できます。
-
特徴3・・・ビス総数92本で簡単施行 取り付けのためのビス本数が少ないので、施工性に優れています。また、オール金属製なので、防耐火性能面の問題はありません。
-
特徴4・・・温度や湿度に依存せず、安定した性能 夏冬の温度変化や揺れの速度変化に関係なく、片筋かいでも圧縮・引張の対称性を有し、安定して繰り返しに強い性能を発揮しています。